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エイベックスといえばa-nationーーそう言っても過言ではないほど、エイベックスは2002年のスタート時から時間をかけて、このフェスを確固たるポジションへと築き上げてきた。エイベックス30周年の今年は、日本全国の支社と連動しながら東京、大阪、三重、長崎の4会場での開催が決定。プロジェクトのメンバーから新しい風を取り入れ、過去のa-nationを超える“総合エンタテインメント”を目指している。a-nationは未来に向けて、どのように舵を取っていくのか?このイベントに入社時から携わり、現在はこのフェスを統括しているエイベックス・エンタテインメント株式会社 山中昭人に聞いた。

ポップフィールドに振り切った
“ヒールで行ける”フェス

2002年に産声を上げたa-nation。山中はa-nationがスタートして5年目にエイベックスに入社し、最初の頃は出演するアーティストの担当、今ではフェス全体の統括をしている。入社以来、あらゆる側面、立場からa-nationに携わってきた。

「日本には他にもいろいろなフェスがあると思うのですが、a-nationは他とは全く違うキャスティングで、なおかつポップフィールドに振り切ったイベントです。それに加えて、普段フェスに行かない人たちが来やすい場所であることも心掛けています。そもそもa-nationは、“ヒールで行けるフェスをつくろう”というコンセプトから始まっている。キャスティングに関しても、そのコンセプトからブレないアーティストを選ぶようにしています」

a-nationのスタートや山中が入社した2000年代は、エイベックスとa-nation、そして音楽業界を取り巻く状況はどのようなものだったのだろうか。

「当時は、マネジメントしているアーティストを中心に、キャスティングは社内でまかなっていました。今は時代が変化していますので、社内だけでなくレーベルや社外をまたがって、アーティストにお声掛けをしています。主要のキャスティング部分が、当時とは大きく変わっていると思います」

a-nationのキャスティングにおける“肝”は、観客が新たに好きになる可能性の高いアーティスト。

「例えばヘッドライナーがダンス系のアーティストだったら、その軸に沿ったキャスティングをします。そのヘッドライナーのアーティストが好きで、なおかつ他の出演するアーティストのことを好きになる可能性がある――そこに入っても“誰得”になるアーティストはやめようよ、ということは心掛けています」

サーキット形式という唯一無二の
ポジションに原点回帰

今年で17年目を迎えるa-nation。エイベックスが30周年を迎えたこともあり、a-nation自体も変化の時を迎えている。

「今年は東京、大阪、三重、長崎の4つの会場で開催することが決定しています。これに関しては、エイベックスが30周年というタイミングでライヴとレーベル、ファンクラブ、MD等がひとつの会社になったこともあり、キャスティングが進行する前からやると決めてスタートしました。支社があるエリアで開催することは、今後のa-nationにおいても重要になってくると考えています」

ただし山中としても、初年度からすべてうまくいくとは思っていない。思い返せば、これまでもa-nationに携わる中でさまざまな壁にぶち当たった。そのひとつが、海外での開催だった。

「僕はシンガポールには行ってないのですが、台湾の時は担当していました。正直言うと苦労の方が大きく、J-POPというものが、アジアにおいてここまで弱いのかと痛感させられました。台湾は親日の国ですし、元々はJ-POPの人気が高かったのですが、韓流が流行り出してからここまで取って代わられてしまったのかと。本当にアジアで勝負をするのであれば、現地に根を張って、アーティストも腹積もりをして勝負しないといけないと思いました」

これまでの経験を財産に、このフェスを未来に向けてどのように進化させるかは、山中及びエイベックス自身の手に握られている。そこで鍵となるのは「a-nationとは?」という部分だ。

「a-nationのコンテンツホルダーとして、自由が利くものを武器として使い、それぞれの支社がメディアや協賛企業と繋がるキッカケになればいいなと考えています。あとはいろいろ考えた結果、初年度からやっていたサーキット形式のフェスって、もちろんSUMMER SONICさん等は東京と大阪で開催されていますが、それ以上に広げてやっているフェスは他にはない。それはある意味、a-nationが築いてきた唯一無二のポジションだと思います」

Mad+Pure生まれの
a-nationを
未来に向けて継承する

日本全国の支社はもちろん、さまざまな部署と連動し、ひとつのプロジェクトとしてビルドアップしている今年のa-nation。その中には社内における新たな人材の育成も重要になってくる。

「新しいスターを作ることは、今のエイベックスにおける命題です。若い世代は個性や意見もみんな持っているので、それが出やすい風土がつくれるかどうか。やっぱりファンになってくれる可能性が高いのは若い子たちなので、若い子たちが好きなものをおじさんが頭ひねって考えてもズレてしまう。次のヒットをつくるのは必ず、若い世代であるべきです」

山中にとって苦節をともにしてきたa-nationというコンテンツ。もはや客観的に見ることは難しいだろうが、改めてその魅力や、やりがいはどこにあるだろうか。

「まずキャスティングを発表して、チケットの申し込みが始まり、自分たちの予想通りの反応をしてくれて、予想以上のチケットが動いた時は“よし!”と思います。やはり売れていれば新しいことができますし、その後の発想できることがそもそも変わってきてしまいます。当たり前ですが、チケットが売れる売れないはすごく重要なことなので。せっかく出てくれるアーティストにとっても、満員のお客さんの前でパフォーマンスをできることが一番だと思います」

a-nationがサーキット形式という原点に立ち戻った上で、未来に向けて動き出した。その根本には、エイベックスが30年かけて培ってきた“らしさ”が生きている。

「30周年ということで、過去に焦点を当てて何かをやってみることも考えたのですが、松浦社長が30周年を“過去を見るものではなく、未来を見るもの”として捉えている。なのでa-nationも過去を見るのではなく未来を見て、新しいスターをつくるものにしたい。それとタグラインで言うと、a-nationはMadでPureなフェスだと思いますよ。立ち上げる時にここまで明確にコンセプトを寄せ切ったフェスはある意味で狂っているし、そしてそれが今でも続いているということはPureなんだろうなと。それを時代に合わせて継承していくのが僕らの仕事です」

エイベックスがa-nationを通して積み上げてきた経験とノウハウを武器に、“ヒールで行けるフェス”という大義を忘れず、さらに時代に合わせて進化させる――関わる全てのアーティストや企業、ファンが価値を高められるフェスへ。コアな音楽ファンやフェス好きだけでなく、誰もがエンタテインメントを楽しめる場を、これからもエイベックスはa-nationで表現していく。

エイベックス・エンタテインメント株式会社
ライヴ事業本部
執行役員本部長 山中昭人

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