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世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出 世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

ハイライト

ONOFF

新たな才能の発掘と、次世代のエンタテインメントを牽引するオリジナルIPの開発を目指し、2022年に立ち上げられたavex Youth。「グローバルを見据えた連続性のあるオリジナルIP開発」を主要施策に掲げる中期経営計画「avex vision 2027」に沿い、avex Youthは2025年、新たな取り組みをスタートしている。

今回は、エイベックス・エンタテインメント株式会社で、事業開発や新人発掘・育成等を統括する星野拡、avex Youthを担当している三上雄亮・藤井宏典。またこの取り組みを象徴する存在でもあるグループ・ONE OR EIGHTのメンバーとそのマネジメントチームにも一堂に介してもらい、これまでの歩みとこれからについて話を聞いた。

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

(写真上段 左から)藤井 宏典 / 三上 雄亮 / 星野 拡 / 岩下 真也 / 由良 一隆 / 宗 香亜
(写真下段 左から)ONE OR EIGHT MIZUKI / TAKERU / REIA / YUGA / SOUMA / NEO / TSUBASA / RYOTA

人としての成長に向き合う
avex Youth “らしさ”

中期経営計画「avex vision 2027」で掲げられた通り、グローバルで活躍できるIPを連続してつくっていくということは、社の命題のひとつとして定義されている。

星野「これを実現していくためにavex Youthは発足しました。それ以前は、エイベックス・アーティストアカデミーというスクール事業の延長でアーティスト育成事業を行ってきた一方、それとは別の組織として新人開発の部門がありました。これらの分散したリソースやノウハウをひとつの組織に束ね直したのが、今のavex Youthになります。実際に新人アーティストの発掘・育成を行うことはもちろん、そこで培われたノウハウを後進のアーティストに広く横展開していくことも含めて、世界で戦えるアーティストをつくり続けていける環境や体制、育成プログラム開発を推進してきました」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

avex Youthが取り組んでいるのは、大きく分けて<発掘>と<育成>。それぞれにおいて独自の強み、avex Youth“らしさ”が見い出せているという。

2022年の組織発足以降、これまで3年間の歩みを振り返り三上は言う。

三上「現在、東京・名古屋・大阪・札幌・福岡の各エリアに、パートナーシップを組んだダンススタジオやヴォーカルスタジオ、スクールなどを設置し、avex Youthの活動拠点になっています。各地でのオーディションやスカウトを経て優秀な才能がavex Youthに集まってくるエコシステムができています。育成の面においては、2017年頃からK-POPアーティストたちの厳しいレッスンを現地で間近に見る機会があり、そこで得た知見をベースに、フィジカルとメンタルのケア、語学レッスンなどといった我々の独自性を加えた育成手法を構築・実践してきました。これまでの活動を振り返り、新人発掘や新しいIPの開発の必要性が、現在のエイベックスにとって非常に重要な位置に据えられていることを改めて実感しています」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

星野「ここに集まる練習生たちは、10歳〜14歳くらいの小中学生が中心です。まさに成長期真っ只中の彼らの成長をどう促していくか——ヴォーカルやダンスのスキルを上げることはもちろんですが、例えば、成長期にある彼らのフィジカルをきちんとケアしていくために我々ができることは何かを考えました。そのひとつの施策として、プロ野球球団でも活動するスポーツトレーナーの方にチームに加わって貰い、個々人に応じた体のケアのアドバイスや施術を受けられる環境を整え、また食事や睡眠といった体のコンディションづくりのための座学プログラムも用意し、練習生とその保護者の理解の促進にも取り組んでいます」

国内の競合に加え、K-POPをはじめとするポップカルチャーの人気の高まりにより、海外の芸能事務所の求心力も増している時代。それでもなおavex Youthが選ばれ、多様な才能が集い続ける場所になっていくために、まず重点的に向き合ったのが、練習生一人ひとりの体と心だった。この姿勢こそが、若き才能に対して真摯に向き合うavex Youth “らしさ”なのかもしれない。

星野「フィジカルに加えて同じく重要なのがメンタルです。練習生たちは日々競争環境の中でがんばり続けています。がんばって厳しい環境を生き抜いていかなきゃいけない世界ではあるのですが、その厳しさから心を病んでしまう危険性も常に孕んでいます。我々は子どもたちの未来を預かっている以上、そこまでケアしていくことは不可欠です。とはいえ練習生たちの心理として、我々スタッフの心象を気にして弱音を吐きづらい部分もあると考え、第三者に相談できる窓口を設置したり、ヨガやメンタルトレーニングのカリキュラムを取り入れて練習生たちの心の不調を感知できる仕組みをつくっています」

学び合い、高め合える新施設
avex Youth Studio Tokyo

そして、2024年5月、avex Youthの信念と情熱を体現する場とも言える新たなスタジオ施設が稼働をはじめた。

三上「グローバルで戦えるアーティストをつくっていくための世界水準の施設として、東京・桜新町にavex Youth studio Tokyoを新設しました。ダンススタジオとヴォーカルのレッスンスタジオ、レコーディングスタジオはもちろん、個人レッスン用の部屋が18室設けられています。カリキュラム内のレッスンをこなすだけの場所ではなく、そこでインプットしたものを自分の中でしっかりと消化し、アウトプットを繰り返すことができる場所になっています。“24/7マインド”と我々は呼んでいますが、スタッフも共に伴走しながら多くの練習生たちが毎日、一日中練習に打ち込む場として既に動き出しています」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

先述のavex Youth独自の育成プログラムに加え、設備の面でも理想的な環境が整うことで、アーティストを目指す練習生たちは、身も心もまるごと成長の為の鍛錬に没入することができる。こうしたavex Youthで過ごす日々の中で得られるものが、より広義での“学び”なのだと言う。

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

星野「このスタジオを立ち上げるときに掲げた3つのコンセプトのひとつに“Not School”というものがあります。ここはトレーニングをためするだけの、ただの学校ではありません。レッスンと言われる一コマの授業で何かを学ぶだけじゃなくて、その周辺にあるいろんな刺激を、施設を最大限に活用しながら、めいっぱい吸収してほしい。それを体現する場としてこのスタジオ全体が設計されています」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

例えば施設の屋上スペースをはじめ棟内の随所には、このスタジオを利用する同志との交流の場が設けられている。ここに集うのはavex Youthの練習生だけでなく、第一線で活躍するアーティストの姿も見える。世界を見据え、一歩先に踏み出している先輩たちが音楽やパフォーマンスに打ち込む姿勢を見て、そこに漂う空気を肌で感じることは、若きアーティスト候補生たちにとっては言葉にし難い、特別な学びになる。

2つめに掲げられたコンセプトは、“Culture”。このスタジオから新たなカルチャーが生まれ発信されていくことを目指すと同時に、ここに集う若きアーティストたちに、先達が紡いだ歴史や文化を吸収してほしいという思いもある。

星野「施設内には個性的なアート作品、ファッションやストリートカルチャーまでを包含するアートブック、またこれまでの音楽の歴史を学び、感じられるアナログレコードだったりを設置しています。やっぱりダンスと歌だけをやってればいいと言うわけではなく、アートなどいろんなカルチャーに触れて刺激を受けることもとても大事だと考えています」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

そしてもうひとつのコンセプトとして、“Flagship”が掲げられている。日本発、グローバルで活躍できるアーティストを生み出していくという、大きな命題の象徴的な旗印になっていくこともこのスタジオの使命だ。

現在、スタジオ3階には、新たなボーイズグループを世界へ向けて展開する『WARPs Project』の専用フロアがある。その第一弾アーティストであるONE OR EIGHTは、ここを拠点とし国内外へ向けた活動を既にスタートしている。彼ら自身もまた、ここから世界へという姿勢を体現する象徴的な存在としての自覚を強く持っている。

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

藤井「ONE OR EIGHTのメンバーは、日々国内外を駆け抜けてライヴをしていますが、東京に戻っているときはほぼ毎日ここに通っています。ダンスやヴォーカルのレッスンもしながら、各自がスキルを磨く努力を常にここで積み重ねています。『WARPs Project』にはONE OR EIGHTの次を目指すWARPs候補生と呼ばれる子たちが35名いて、彼らもONE OR EIGHTがいる3階フロアで練習しているんです。ときにはメンバーに直接アドバイスをもらったりすることもあります。練習生たちの成長の促進にもなりますし、優れたアーティストを《連続的に》つくるための仕組みという意味でもうまく機能していくと思っています」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

avex Youth Studio Tokyoから
世界へ羽ばたくONE OR EIGHT

ONE OR EIGHTは、2024年夏にデビューを果たした8人組ダンス・ヴォーカル・グループで、デビュー曲はSpotifyの公式プレイリスト「New Music Friday」にアメリカ版をはじめ16の国と地域で選出されるなど、グローバルなインパクトをもった活動を続けてきた。

まさにこのavex Youth Studio Tokyoから世界に羽ばたいていく最初のグループともなるONE OR EIGHTのメンバーたちに、このスタジオ環境について率直な思いを聞いてみた。

「毎日来てるんで(笑)。家よりもここに居る時間の方が絶対長いですね」と語るのはメンバーのMIZUKI。

MIZUKI「他の用事がなければ基本的にここに居て、各々練習したり、みんなで振りを合わせてみたり、っていうふうに過ごしてます」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

SOUMA「ここにいると安心する(笑)。でも逆に、1日でも自分がこのスタジオにいない日があったりすると、その間に他のメンバーは練習してるんだなってちょっと焦って、結局夜には自分も練習しに来てるみたいなこともある。本当に僕たちの成長の場になってると思います」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

RYOTA「みんなで切磋琢磨してるので、おのずとスイッチが入る場所ですね。最高のスタジオ。自分が変わっていける場所だと思ってます」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

YUGA「メンバーと毎日ずっと同じ場所にいるので、レコーディングしたものを聴き合ったり、パフォーマンスについて相談し合ったり、いつでもすごく意味のあるコミュニケーションができていると思います」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

NEO「たぶんメンバーみんな、このスタジオに来てからすごい成長を感じてるんじゃないですかね」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

そんなメンバーたちの姿を、マネジメントチームはどう見つめているのか。日々現場で苦楽を共にするマネージャーの由良一隆は笑顔でこう語る。

由良「ONE OR EIGHTが国内外のライヴステージに立つ様子を見ていると、近頃は顔つきや立ち振る舞いのひとつひとつにアーティストとしての自信が現れてきているように感じるんです。だけど、一度このスタジオに帰ってくると、練習生の頃のような目に戻って、また練習してるんですよね」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

自身が成長し、やがて羽ばたく場所であり、またいつでも帰ってこれる場所。まさにホームと呼ぶに相応しい、成長と躍進の原動力を生む場所になっている。

「みんながスタジオを使っている時に、私はドアの小窓からこっそり覗いてたりするんですけど…」と話すのは同じくマネージャーの宗香亜。

宗「このスタジオでは、メンバー各々が音楽やパフォーマンスと真摯に向き合っている姿をいつも見ています。気合いを入れて練習に打ち込む姿だったり、自分だけの世界に集中している姿だったり、あるいは悩みごとをメンバー同士で話し合っていたりと、そういう真剣な姿を見ると、私たちもがんばらなければと背筋が伸びます。メンバーにとってはこの場所がもはや第二の家になっているので、アットホームで居心地の良い環境を作れるようにいつも心がけています」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

そしてマネジメントチームを牽引する岩下真也は、スタジオという場ができたことでメンバーやスタッフの連帯感がより確かなものになったと話す。

岩下「行ったら誰かいるだろう、という気持ちでほぼ毎日スタジオにやって来る、そんな環境がとてもありがたいです。“わざわざLINEしてまで言うことじゃないけど、でも会ったら話そう”という程度の些細にも思えるコミュニケーションが、実は本当に大事だったりするんです」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

ひとりひとりにとって、そしてグループにとって大切な場になることで、設備以上に重要な価値が生まれる。このスタジオで切磋琢磨するメンバー各自が、この場所の意義を育んでいるようにも思われる。

MIZUKI「僕たちがこのスタジオから世に出ていく第一号ということで、これからも次の世代が続いて輩出されていく場所になればいいなと思います。ここで練習すればONE OR EIGHTのようになれるかもしれないって思ってもらえるように、僕たちメンバー一同ももっとがんばっていかないと」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

TAKERU「ここから僕らの音楽やダンスがたしかに生まれています。それが次の世代にとっての希望になって、あとに続くアーティストに良い影響が与えられたらうれしいです」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

TSUBASA「僕はスタジオがこの桜新町という場所にあることにも意味があるなって思っていて。エイベックスといえば桜新町と思ってもらえるように、この街ごとエイベックスの聖地にしていきたいです」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

REIA「このスタジオとONE OR EIGHTというグループの関係性が、エイベックスの中でも一番の自慢になるようにしていきたいです。それでエイベックス全体をもっともっとでっかくしていきたいなって思います」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

大きな夢を抱き、それをひとつひとつ現実にしていく。世界水準のエンタテインメントという大海原を前に、このスタジオは彼らにとっての勇壮な冒険船であるようにも感じられる。目標を見据え、チームが一丸となってここから世界へと漕ぎ出していく。

共感が支える
avex Youthの未来

そんな中、avex Youthは、アーティストを支えるファンやパートナーとの関係性を今一度見つめ直している。キーとなるのは、若い才能を伸ばしていくことへの“共感”だ。

avex Youthはその発足からこれまでの2年間、育成アーティストについての情報をあまり積極的には発信してこなかった。しかしこれからは日々の活動をよりオープンにすることに価値を見い出していこうとしている。

三上「ONE OR EIGHTを皮切りにavex Youthもいよいよ具体的な実績を世に示していけるところに来ました。これからは世界でもっと活躍できるアーティストになっていく過程の部分もきちんと発信して、そのストーリーを世の中の人たちと共有することに大きな可能性があると考えています」

星野「アーティスト側にとっても、育成時代からファンダムを意識して、ファンの方々に応援される存在であるということを肌で感じながら活動を始めていくことは、重要な学びになるはずです」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

そして最後に、avex Youthにとって今後のチャレンジについて三人に聞いた。

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

星野「ファンダムの醸成というところでは、SNSやYouTubeなどでの発信力をもっと強化してより豊かなコミュニケーションを生んでいくことが、まず取り組んでいく具体的なチャレンジだと思っています」

藤井「現場目線で言うと、avex Youth Studio Tokyoという場の中のコミュニケーションをより活性化していくことだと思っています。近頃はエイベックスの先輩アーティストの方々もこのスタジオを使ってくれるようになってきています。そういった方々が練習生たちの姿に触れて、世代を超えてバトンをつなぐような交流が生まれる場にしていきたいですし、練習生たち同士でもクリエイティヴを通して才能が出会い化学反応を起こすような、充実したコミュニケーションができる場所にしていけたらと思っています」

三上「avex Youthの活動を進めていく私たち自身、これからもいろんな子どもたちと出会ってコミュニケーションを取っていくと思うんですけど、avex Youthに関わってもらうことでその子どもたちの可能性が最も広がるような組織でありたいです。アーティストとして海外で活躍したいというときに、韓国の事務所に入ったらいいのか、あるいはアメリカへ渡る必要があるのか、と考える方も多いと思いますが、まずはavex Youthを見てもらって、ここでなら世界と戦えると感じてもらえるような組織になっていけたらと思っています」

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

高みを目指す者と、それをそばで支える者、遠くから応援するたくさんの想い——。avex Youthには様々な情熱が集まり、互いに交差し、アーティストをより高いステージへと押し上げていく。世界で愛されるIPを輩出し続ける、その歴史の発端にavex Youthは立っている。

世界を狙うIPを生み続ける avex Youthの新たな船出

(写真奥左から)
ONE OR EIGHT
TAKERU / NEO / TSUBASA / MIZUKI / YUGA / RYOTA / SOUMA / REIA

(写真手前左から)
エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ株式会社
第2プロダクショングループ 第1ユニット
ONE OR EIGHTチーム
宗 香亜

エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ株式会社
第2プロダクショングループ 第1ユニット
ONE OR EIGHTチーム
由良 一隆

エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ株式会社
第2プロダクショングループ
ゼネラルマネージャー
岩下 真也

エイベックス・エンタテインメント株式会社
avex Youthグループ
ゼネラルマネージャー
三上 雄亮

エイベックス・エンタテインメント株式会社
事業開発本部
副本部長
星野 拡

エイベックス・エンタテインメント株式会社
avex Youthグループ
第1育成開発ユニット
マネージャー
藤井 宏典

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関連リンク

avex Youth
ONE OR EIGHT - Official Site
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