僕たちは世の中から「芸能」や「エンタテインメント」と言われたりする業界にいる。
人を喜ばせたり泣かせたりすること、つまり「感動させること」が僕たちの仕事だ。
だから他のお硬い業界とはちょっと違う。
あまり硬いことばっかり言われても、「いいもの」が作れないし、
体制に反抗する気持ちがないと「新しいもの」ができなかったりする。
だから、ルールや規則は苦手なヤツが多い。
だからと言って、僕たちは別に悪いことをしようとしているわけではない。
逆に人の気持ちや思いをものすごく大切にしているつもりだ。
人の心の中にある、いいもの、悪いもの、強いもの、弱いもの、
そういうものを全部ひっくるめて受けとめて、
それをクリエイティヴに僕たちや仲間が音楽や映像、その他いろいろな形に変えて、
人々に伝えていくことが仕事だ。
だから型にはまった考え方をしてちゃいけないし、純粋でなくちゃいけない。
いつも人の心と向き合って生きていかなきゃいけない。
そんな僕たちが大事にしていることがある。
形のないものをベースにして、感動とともに人の心に届けるものを作っていくためには、
僕たちの中に「愛」と「信頼感」がないと何も始まらない。
別の言い方をすると、そもそもこういうヤツじゃないと一緒に仕事なんかできないよ、といったものだ。
これを難しく言えば、僕たちの「倫理観」かもしれないが、今回あらためてそれが
世の中のルールとか規則に照らして合わせて、変なものかどうかを真剣に考えた。
結論は「全然変じゃない!」
僕たちはコンプライアンスのもとになるものは人の心そのものだと思っている。
心の問題をルールで縛ることは難しいかもしれないが、
ベースに心がなければ形式的なもので終わってしまう気がする。
ちょっと変なコンプライアンスかもしれないが、
これなら僕たち自身が本当に納得できるというものにまとめた。
だから、ここにはなんの嘘も偽りもない。
エイベックス株式会社
代表取締役会長
松浦勝人
インチキするな。
1.公正、透明、自由な企業間競争を行う。
- 同業者間や業界団体で、商品又は役務の価格、生産量等についての協議、取り決めをしない。
- 同業者間や業界団体で共同して、特定の事業者や新規事業参入者との取引を拒絶しない。
2.会社の正当な利益に反して、自己や第三者の利益を図るような行為を行わない。
- 会社と役員及び従業員との取引、会社と役員及び従業員の友人・親族との取引は、会社の正式な手続きを経ない限り行わない。
- 領収書を改ざんしたり、会計帳簿に虚偽又は架空の記載をしたり、簿外の資産を築かない。
- サンプルCD・DVD、ノベルティや会社の備品を個人で使用したり、売ったりしない。
3.営業活動において、不正な手段は用いない。
- 不正な手段により取得されたものであること、またはそのおそれがあることを知りながら、他者の営業秘密を取得・使用しない。
弱いものイジメするな
1.人権を尊重し、差別につながる行為を行わない。
- 職務権限などを背景に部下に対して無理難題の強要、私生活への介入等のパワーハラスメントをしない。
- 職務権限などを利用して、性的な嫌がらせをすること等のセクシャルハラスメントをしない。
- 差別行為をしない。
2.取引先に対しては、良識と誠実さをもって接し、公平かつ公正に扱う。
- 下請け業者や取引先への支払を無理に遅らせたり、契約を突然キャンセルしない。
- 下請け業者や取引先から無理な協力を要請したり協賛金をとらない。
人の金で遊ぶな。
取引先等と健全な商慣習や社会的常識を逸脱した交際をしない。
- 会社の経費で遊ばない。
- 取引先との間で、一般社会的な常識の範囲から逸脱する接待・贈答をしない。
- 過度な接待を受けるなどして取引先にたからない。
ウソつくな。
1.情報を的確に開示する。
- ウソやごまかしの報告や伝達をしない。
- お客様、お取引先、株主、投資家等のステークホルダーに対し適宜適切に企業情報を開示する。
2.適正な宣伝・広告をする。
- 過度な景品付き販売を行ったり、一般消費者に対し誤解を招くような誇大な宣伝広告活動を行わない。
勘違いするな。
法令を遵守し、社会規範を尊重する。
- 自分たちだけが特別だと思って行動するな。
- 国内外の法令を遵守しなければならない。
- 行政当局の定める各種許認可手続きに従わなければならない。
- 作品表現上の倫理を軽視しない。
無駄づかいするな。
環境問題の重要性を認識し、会社の資産は有効に活用する。
- 不必要なサンプルCD・DVD、ノベルティ等を大量に作らない。
- 無駄な資料を大量に印刷しない。
- 会社の経費で購入したものは丁寧に取扱い、故障、盗難等を防ぐよう注意する。
- リサイクルに努める等、環境保護に取り組む。
- 他人の時間を無駄にしない。
他人(ひと)のものを盗むな。
自社の知的財産権を保護し、他者の知的財産権を尊重する。
- 自社の著作権、特許権、実用新案権、意匠権、商標権等の知的財産権は適切に利用し、その権利の保全をする。
- 他者の知的財産権を無断で使用しない。
「力」に頼るな。
1.市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力及び団体との関係を持たない。
- 会社の利益を図るために、反社会的勢力を利用しない。
- 反社会的勢力などから不当な要求を受けた場合、金銭等の授受による解決を図らない。
2.政治、行政と透明度が高い関係を構築する。
- 政治家や役人に賄賂を渡さない。
抜け駆けするな。
1.仲間に支えられている自分、仲間を支えている自分を意識する。
- 自分だけの手柄にしない。
2.インサイダー取引をしてはならない。
- 業務遂行上、自社や関係会社または取引先の内部情報を知った場合は、その情報が正式に公表されるまでは、それらの会社の株式・社債等を売買しない。
仲間を裏切るな。
1.信用・信頼・名誉を損なう行動や発言をしない。
- お客様・お取引先・株主・同僚・アーティスト・タレント・クリエイター等からの信頼を守る。
2.企業秘密・個人情報は適切に管理し、無断で会社外に開示・漏洩しない。
- 自社及び他社の企業秘密は適切に管理して、予期せぬ漏洩を防止する。
- 自社の保有する個人情報は、適切に管理して、許された利用目的以外の目的には利用しない。
チームとしての誇りを。
1.従業員が働きやすい職場環境を実現する。
- 従業員が安全で働きやすい職場環境を確保するとともに、各従業員の個性を尊重し、一人ひとりが創造性を発揮できる企業風土を目指す。
2.「良き企業市民」として、積極的に社会貢献活動を行う。
- お客様に感動を与える音楽、映像その他様々な商品やサービスの提供により、心豊かな社会の実現に貢献する。
- 地域社会との交流を深め、良好な関係を構築し、地域社会の一員として地域の発展に貢献する。