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コーポレート・ガバナンス

当社グループは、2022年5月12日に公表いたしました中期経営計画『avex vision 2027』において、当社グループの活動目的や社会的な存在意義の明確化を目的として新たな企業理念を「エンタテインメントの可能性に挑みつづける。人が持つ無限のクリエイティビティを信じ、多様な才能とともに世界に感動を届ける。そして、豊かな未来を創造する。」と定義いたしました。この企業理念のもと、重点戦略である「多様な地域・多様な分野で “愛される” IPの発掘・育成を目指す」ために、グローバルを見据えた連続性のあるオリジナルIP開発、市場環境に沿った多様なIP開発・発掘とヒットの創出、IP価値を持ったフェス・イベントの開発、長く愛されるアニメ・映像作品のためのIP開発・IP獲得などの主要施策を進めてまいります。

この中期経営計画を推進していくにあたり、株主の皆様ほか、ステークホルダーの方々のご期待とご信頼に応えるためには、より強固なコーポレート・ガバナンスの構築が必須であると考えております。的確な経営の意思決定、迅速かつ適正な業務執行及び充分なモニタリングが機能する経営体制を構築し、あわせて企業倫理の維持・向上を図っていくことが、当社グループのコーポレート・ガバナンスの基本的な考え方であります。

なお、当社は監査等委員会設置会社であり、独立社外取締役が過半数を占める「監査等委員会」を設置しております。監査等委員を取締役会の構成員とすることで、取締役会の監督機能の実効性の確保とコーポレート・ガバナンス体制のさらなる強化を図るとともに、取締役会の業務執行決定権限の一部を取締役に委任することにより監督機能と業務執行の分離を図ることで、迅速な経営意思決定を行い業務執行の機動性向上を目指します。

体制の概要

当社は監査等委員会設置会社制度を採⽤しており、社外取締役2名を含む3名からなる監査等委員会が取締役の職務執⾏の監査等を⾏っております。取締役会は、取締役(監査等委員を除く)5名及び監査等委員である取締役3名で構成され、また総取締役員数8名のうち独⽴社外取締役はその構成割合が3分の1以上となる3名で構成されており、原則として毎⽉1回開催し、当社及びグループ⼦会社の重要事項の決定を⾏っております。また、グループ経営における統制と機動性を確保するため、当社の業務執⾏取締役と執行役員で構成される経営会議を原則として毎月2回開催し、当社及びグループ⼦会社の重要な業務執⾏や経営課題の審議とモニタリングを⾏っております。さらに当社及びグループ⼦会社の事業活動の適正性を確保するため、グループ内部監査室が業務監査等のモニタリングを⾏い、当社グループとしてのコーポレート・ガバナンス体制の維持・向上を図っております。

なお、当社グループでは経営における有効性と健全性を確保するため、以下の機関を設置しております。

会社の機関・内部統制の関係図

会社の機関・内部統制の関係図
コンプライアンス委員会
コンプライアンス委員会は、独⽴社外取締役を委員⻑とし、弁護⼠等の社外の委員を含むメンバーで構成され、当社の重要なコンプライアンス上の問題を審議するほか、内部通報制度(ヘルプライン)により通報された事案を確認し改善を図っております。なお、本委員会の委員⻑は独⽴社外取締役とすることを基本⽅針としております。
指名・報酬委員会
指名・報酬委員会は、客観的な視点を取り入れるため、独立社外取締役を委員長とし、独立社外取締役過半数で構成され、取締役候補者や役員報酬の妥当性を客観的な見地から検証しております。

内部統制について

当社グループは、財務報告の信頼性の確保、業務の有効性・効率性の向上を図るため、内部統制システムを整備、構築しております。また、「内部統制基本方針」に基づき、毎期、内部統制の整備・構築状況を確認するほか、当社グループの企業倫理の根幹となる「コンプライアンス・ポリシー」を制定し、役員及び従業員に対する法令遵守の徹底の啓蒙を行う等、内部統制システムの維持・向上を図っております。さらに、内部通報制度(ヘルプライン)を設け、通報窓口に社外弁護士を配す等、社内の法令違反や不正行為、倫理違反等の防止に引き続き努めております。

当社グループのリスク管理体制については、リスク管理規程を制定し、リスク管理責任部門を定めて、当社及びグループ子会社に生じうるリスクの特定とその対応策を講じさせるほか、リスクを網羅的かつ総括的に管理するリスク管理担当取締役を任命し、リスク管理が図られる体制を整備しております。

また、これらリスク管理状況については、グループ内部監査室が監査を行い、この結果は、代表取締役社長及び監査等委員会に報告される体制を整備しており、課題が散見された場合にはリスク管理部門及び関係部門と連携をして対応を行う等、リスク管理体制の維持と向上を図っております。

社外取締役

当社は、社外取締役3名を選任しております。当社においては、社外取締役の選任に当たり、以下の内容の独⽴性に関する基準を定めて独⽴性を判断しております。

社外取締役の「独⽴性の判断基準」

当社は、以下のすべての要件に該当しない場合、当該社外取締役に独⽴性があると判断する。

  • 当社及び当社の子会社(以下「当社グループ」という。)の業務執行者
  • 当社グループの主要な取引先(年間取引額が連結売上高の1%を超える)である者若しくはその業務執行者、又は当社グループを主要な取引先(年間取引額が相手方の連結売上高の1%を超える)とする者若しくはその業務執行者
  • 当社グループから役員報酬以外に多額(年間取引額が1,000万円又は相手方の連結売上高の1%のいずれか高いほうの額を超える)の金銭その他の財産を得ているコンサルタント、会計専門家又は法律専門家(当該財産を得ている者が法人、組合などの団体である場合は、当該団体に所属し当社グループを直接担当している者)
  • 当社の主要株主(注1)(当該主要株主が法人である場合、当該法人の業務執行者)
    • (注1)主要株主とは、自己又は他人の名義をもって総株主の議決権の10%以上の議決権を保有する株主
  • 当社グループの主要借入先(注2)の業務執行者
    • (注2)主要借入先とは、当社グループが借入をしている金融機関グループ(直接の借入先が属する連結グループに属するものをいう)であって、直前事業年度末における当社グループの当該金融機関グループからの全借入額が当社グループの連結総資産の5%を超える者
  • 最近においてa.からe.に該当していた者
  • a.からf.に掲げる者(重要でない者を除く)の近親者(配偶者又は2親等以内の親族)

さらに、当社の経営及びコーポレート・ガバナンス体制の強化を図るため、当該社外役員の選任につきましては、その⼈格・識⾒のほか、その経歴や経験を要素として考慮のうえ選任いたしております。現社外役員におきましては、当該要素に加え、弁護⼠資格⼜は⽶国公認会計⼠資格等、職務の遂⾏において相当の専⾨的知⾒を有している者も配しており、当社の経営及びコーポレート・ガバナンス体制の更なる向上が図られていると考えております。

社外取締役は、原則として毎⽉1回開催される取締役会に出席し、経営の状況等をモニタリングするとともに、事業判断上、必要とする助⾔や意⾒交換を⾏っております。また、原則として毎⽉1回開催される監査等委員会に出席し、当社及びグループ⼦会社の取締役の業務執⾏の状況を確認するほか、グループ内部監査室における内部監査の状況、会計監査⼈による会計監査報告の内容、内部統制システムの構築状況等を確認し、必要に応じてそれぞれの関係部⾨と連携をとり、業務の適正化を図っております。

なお、当社は、会社法第427条第1項に基づき、⾮業務執⾏取締役との間において、会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任限度額は、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額を限度としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該⾮業務執⾏取締役の責に起因した職務について、善意かつ重⼤な過失がないときに限られます。

社外取締役が役員となっている⼜は過去役員となっていた会社は、当社並びに他の取締役との間に資本的関係、⼈的関係、取引関係等の利害関係はありません。

役員の報酬等について

当社は、役員報酬制度を企業価値の向上をもたらす持続的成⻑のためのドライバーとして位置づけております。この観点から制度が正しく機能するよう、当社の役員報酬制度の具体的な設計及び運⽤にかかる判断は、外部の客観的な視点を取り⼊れるため、独⽴社外取締役を委員⻑とし、ほかに独⽴社外取締役1名及び社内取締役1名の計3名により構成される指名・報酬委員会の答申に基づき、取締役会において決定しております。

当社は、役員の報酬の基本方針を、以下のとおり定めております。

(報酬の基本方針)
  • 株主等のステークホルダーに対し容易に理解され、また信頼を得られるよう、制度設計や運用における高い客観性や透明性の確保を重視し、支給額の根拠を明確に示して説明責任を十分に果たせるものであること。
  • 業績連動報酬を重視し、かつ株主の利益や企業価値を評価の主たる基礎とすることで、ペイ・フォー・パフォーマンス思想を強く打ち出せるものであること。
  • 常に創業者精神の発揮を促し、当社の持続的かつ非連続な成長を強く意識づけるものであること。
  • 当社の企業理念及びエンタテインメント業界の事業特性を十分に理解し、組織に対して明確なビジョンを示すことでメンバーの挑戦意欲を喚起し、組織全体を活性化することができる変革・推進のリーダーとなりうる人材を、社内外を問わず強く惹きつけるものであること。
  • 中長期的な事業拡大と企業価値の向上の実現に向けて、変革や組織の全体最適を強くリードする役割と整合的なもの。
  • 損金算入による社外流出の抑制など、可能な範囲において税効率に配慮したもの。

役員の報酬について(2024年3⽉期)

役員の報酬について

会計監査の状況

当社は、有限責任監査法人トーマツとの間に、会社法及び金融商品取引法に基づく監査を行うことについて監査契約を締結しております。